三沢哲学【再掲】

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「理想の組織作りを目指して~組織は常に進化していかなければならない」

2004年11月に当事務所主催の経営革新セミナーの特別講師として来て頂いてからのご縁です。故三沢光晴さんは、1999年ジャイアント馬場さんのご逝去の後、全日本プロレスの社長として活躍するも、古い体質を改善できない環境に決別し、2000年7月に理想の組織を作り上げるために、株式会社プロレスリング・ノアを設立しました。それから4年を経過したところで、それまでの思いを綴った著書「理想主義者」を出版するわけです。

この著者は、プロレス本でありながらプロレスに関する記述が2割程度で、ほとんどは、理想の組織を作り上げるために、自分が満足できる環境整備の方法や社員たちと気軽に話し合った中から生まれる最善の策が経営意思決定として最良の方法となった等、創業者としての「組織論」を展開しています。

まず、三沢社長は、本のタイトルでもある「理想主義」を定義しています。-『ある理想を持ち、それを実現するためにどこまでも努力していく』という考え方。各企業に掲げられている「経営理念・経営方針」は、すなわち価値観であるといえます。だれしも、その「経営理念・経営方針」を理解すること、すなわち「気づく」ことはできるのです。しかしながら、それを「落とし込む」ことやそれを持続させることが重要なのではないでしょうか。組織の経営とは人の経営であり、人間の経営の要点は理念にあるのです。

『企業の経営者は、社員に統一した意識を持たせるために、会社の方向性を指し示す必要がある。』経営者は、舵取り役ですね。「経営理念・経営方針」が確立したならば、それを見据えて、しっかりとした、進むべき方向を示す事が大切です。

『私が考える理想の会社とは、一人ひとりが個性をぶつけ合い、そのうえで歩み寄って、最善の結果を求める大人の集団である。社員同士がきちんと自分の役割をまっとうし、自ら力を付けて、積極的に動く。成功をわかちあい、失敗を恐れない、そんな人間の集団にしたい。』方向性が決まったら、組織に属する社員の考え方やモチベーションを教育しなければいけません。まずは、「基本・基礎」の習得が重要です。その上で、使い方次第では、120%の能力が発揮できるかもしれないのです。モチベーションに関しては、自らやるのと仕方なくやるのでは、負担の重さが全く違いますからね。

最後に三沢さん流の一節があります。『遊びの中から仕事のヒントを見つけてこそ一人前。』これができたら、本物ですね。

おしまい 甲賀

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