チェンジ・リーダーの条件その4(P・F・ドラッカー)

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5.起業家精神のマネジメント

○未来を築くために、まず初めになすべきことは、明日をつくるために今日何をなすべきかを決めることである。そのためには、第一に、既に起こった未来を予期することと、第二に、ビジョンを実現することである。

○既に起こった未来は体系的に見つけることができる。
第一に調べるべき領域は、人口構造である。第二の領域は、地域の領域である。第三の領域は、他の産業、他の国、他の市場である。第四の領域は、産業構造である。

○未来において何かを起すということは、新しい事業をつくりだすことである。すなわち、新しい経済、技術、社会についてのビジョンを事業として実現するということである。

○起業家マネジメントを行うために、してはならないことは、
①既存の事業部門と起業家的な部門を一緒にすること。
②既に大企業の多くが起業家たちと合弁事業を組んでいるが、成功した例はあまりない。
③いかなる企業であろうと、得意な分野以外でイノベーションを行おうとしても成功することはめったにない。
④買収、すなわちベンチャービジネスを取得することによって、起業家的になろうとしてはいけない。

○既存の組織にとって、起業家精神の障害となるものは既存の事業の存在だが、ベンチャーにとって、起業家精神の障害となるものは既存の事業の欠落である。

○ベンチャーが成功するには、①市場に焦点を合せる、②財務上の見通し、特にキャッシュフローと資金について計画を持つ、③トップマネジメントのチームを前から用意しておく、④創業者たる起業家自身が、自らの役割、責任、位置付けについて決断することである。


追記:上記達成のためには、「会計情報は経営意思決定のためにある」と言うことを念頭におきながら、経営をおこなっていただくことが必要と思っております。

甲賀 伸彦

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